島田緑地の最近のブログ記事

 先日、6月12日に島田緑地の自然観察会に参加し、年に2回公開される「保全区域」を見学する機会に恵まれた。9年前に、土日祝日に公開されている「再生区域」を見てから今回まで、一度も訪れていなかった。9年目の6月12日(土曜日)に、たまたま訪れたら、偶然に「保全区域」の公開日だった。 今の時期はシラタマホシクサやハッチョウトンボが見られるということで、期待が高まる。普段から緑地の再生維持に携わっておられる10名以上のボランティアの人々の案内で「保全区域」に入った。

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島田緑地の航空写真(Googleマップから)
 緑地内には大きな池が二つある。右側の池が「保全区域」の池で、年に2回しか公開されない。保全区域は東南にある小高い山への傾斜地にあり、池の右端の山腹に湧水がある。この湧水で二つの池の水位が保たれている。昭和50年(1975年)ごろは、この一帯には東海地域でも有数の規模の湿地帯があったが、宅地造成のために現状まで狭くなってしまった。放って置くと雑草や外来生物(セイダカアワダチソウ、アメリカザリガニなど)が侵入し旧来の自然が失われてしまう。関係者の献身的努力で、旧来の湿地が維持管理されている。
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島田緑地平面図

名古屋市緑政土木局緑地維持課制作のパンフレットから引用

  今回、見つけた色々な自然の一部の写真を下に載せる。案内者の話では10日前までは数十種のトンボが見られたが、原因不明で、現在はほとんどいなくなってしまった。カラスが襲撃したのか? ハッチョウトンボは居る。保全区域の池を反時計時計回りに歩いて観察した。

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保全区域の入り口の池 タヌキモ モウセンゴケ
 食虫植物などが見られた。アメリカザリガニの捕捉かごが設置してあった。
 入り口の池の水面に浮いていた。食虫植物。タヌキモ属(Utricularia)は、シソ目タヌキモ科に分類される植物の一属。世界中の湿地に生息している。黒い粒が捕虫嚢。
 池縁で見かけた。食虫植物、モウセンゴケ科モウセンゴケ属に分類される多年草の1種。葉身はほぼ円形で長い毛が生えている。
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池縁を奥に登ってゆく 湧水源から湧水が湿地の中の細い沢を流れ下って池に入る。

 シラタマホシクサが咲き始めていた。

 花期は8月下旬から10月、環境庁のレッドリストの絶滅危惧種Ⅱ類に指定。

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ハッチョウトンボの雄と雌 ハッチョウトンボの雌 ハッチョウトンボの雄
右上に雌、左下に雄が同時に撮れた。あまり飛び回らず、じっとしている。体長は小さく、2cmくらい。
 地味な色で回りに溶け込む。目立たなくても雄が見つけてくれる。
 派手な目立ちやすい赤色。動物の世界では雄が派手な色を付ける。雄は小さな縄張りを持ち、静止状態で雌を待つ。
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メダカ ヒメツルソバ(外来種) 花の名前は不明
 昔は其処ら中で見かけたが、今はなかなか見かけない。ダツ目メダカ科メダカ属(学名 Oryzias)に分類される淡水魚の総称。
 ドジョウもいるらしい。
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ネジバナ 花の名前は不明 木の名前は不明

 昔の湿地帯で見られた動植物も、他に色々あったが中々把握できなかった。次の機会に写真に撮りたいものだ。

 今日は土曜日でビオトープの島田緑地に入園できる日だ。7月になったので、ハッチョウトンボが姿を現しているころだと気がつき、早速出かけてみた。ところがハッチョウトンボは見つからず、代わりにモノサシトンボとメダカ(最近ではなかなかお目にかかれない)を見かけたので、写真に撮ってきた。

 モノサシトンボは水辺では他所でも良く見かける種類らしいが、今まで小生は見たことがなかった。トンボ目 イトトンボ亜目 モノサシトンボ科、体長は4から5cm。メダカはよそから持ってきたものらしい。メダカにお目にかかるのは何十年ぶりだ。(荒池公園のトンボ池にはメダカに似たカダヤシが居るがメダカではない)
 管理人の人の話では、ハッチョウトンボは今日は居ないが時々姿を現すそうだ。一日6時間も同じ場所に留まっていたりするそうだ。9月ころまでは見かけるとのことだから、この夏に写真に撮れる可能性は高い。

 いつもの散歩で天白公園向けて歩いていたが、途中で今日は土曜日であることを思い出し、島田緑地に方向転換する。島田緑地とは天白区の住宅街にある名古屋市のビオトープである。もともと湿地帯であった所が、宅地造成で消滅しそうになった。そこで名古屋市が湿地帯の一部をポンプで年中給水するようにして、人工的に残したものである。フェンスの外からは何度も見ているが、いままで中に入ったことが無い。土曜日にしか中に入れないからだ。往復で7から8kmくらい歩いたか?

 行ってみると、いつもは閉まっている入り口の網戸が開いていた。中には他に誰もいない(後で気がついたが、垣根の外に立っている小屋に監視員がいたらしい。)。喜んで中に入り、Lumix FZ-10で写真を撮った。

 シラタマホシクサが一面に咲き、サワギキョウなども数本が花をつけていた。昔からこの地域の湿地帯にあった花であろう。天白区では他の場所ではもう見ることは出来ない貴重な花だ。

 池の底には特徴的な赤い泥が見える。アメンボもいる

 しかし、本来の湿地帯の在来種ばかりでなく、雑草なども多そうだ。ヒメツルソバ(外来種?)とかアザミなどの花も沢山咲いている。

 トンボが飛んでいたが、普通のアカトンボ(マユタテアカネ)であり、有名なハッチョウトンボではない。ハッチョウトンボは体長2cmくらいで、もっと小さく、目(複眼)まですべて赤色。

 ハッチョウトンボは8月初旬で姿を消す。モウセンゴケの花も咲くらしいが、今は時期ではない。

 このビオトープが出来てからもう40年近くなるだろうか?まだ、ハッチョウトンボが夏には飛ぶ状態に保っている関係者の努力に感謝したい(年々、数が減っているらしい)。なにせ住宅地帯の一角の狭いビオトープなので、周囲からいろいろな雑草の種が飛んできて、昔の状態を維持するのは大変な苦労であろう。せめて数倍の広さがほしい。21世紀には人々が自然の再生をより望むようになると思う。大名古屋市にふさわしい予算をつけてもらいたいものだ。それが出来るような市長は尊敬されるだろう。

 天白公園の南東の1.5kmほどの島田黒石というところにある。新興住宅街の真ん中にあり、ビオトープというものらしい。ビオトープとは「復元された野生生物の生息空間」の意味。 35年以上前にはこの一帯には湿地帯が多く、私も子供と一緒に小魚を捕って遊んだものだ。湿地の赤い土の色を見ていたら昔にタイムスリップしてしまった。ここには日本で最小のとんぼである「はっちょうとんぼ」などがいる。土日にだけ中には入れ、ウィークデーは入れない。

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