2008年6月アーカイブ

 トヨタの現況2008の資料(インターネット)でパートナーロボット開発について解説があった。色々な活用のシーンについて開発コンセプトが書いてある。その中で、製造モノづくりでの活用シーンとして人とロボットが協力して作業をする場面のイラストがあった。車両組み付けの場面で作業者を重筋作業から開放するやさしさをパートナーロボットが実現してくれるということが読み取れる。ロボットがツールや部品の重量を支え、作業者がツールや部品を操って所定の場所に運んで組み付けるというような役割分担のようである。
 車両組み付けラインは現状では自動化率が最も低いラインの一つである。ここにロボットを導入して重たい部品(ウインドウガラス、ダッシュボード、シート、ドア、ホイールなど)を自動で組み付ける試みが既に色々とされてきた。ところがそのようなロボットラインでは、ある車種の生産量が減ったので他の車種を混流させたいと思ったときに、変更に時間と費用が多く掛かり、柔軟性に欠けることが判ってきた。(以上、1995年のNHKテレビより)。
 そこで、従来型の大型ロボットではなく、重たい部品を作業者が容易に扱うことができる操縦型の倍力装置(アシスト型ロボット)にすれば、人の柔軟性を生かして車種変更などに柔軟に対応できると考えたのではないか。これがパートナーロボットの生産ライにおける一つの姿というわけである。
 しかし、これはあくまでも人間の作業が中心の組み付けラインであり、自動化ラインではない。ロボットの作業を単なる倍力作業以外にも増やして、生産性を高めることを狙うならば、ロボットにどのような作業を期待するのか?この研究はなかなか面白そうである。これが更に進化して2025年くらいまでは自動化ラインが実現するのだろう。

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