昨年末から今年にかけて、ソニーのブラビア(フルハイビジョン)とHD/ブルーレイレコーダを購入した。アナログBSハイビジョン放送が2007年11月30日に停波されたので、10年以上使ったソニーのアナログハイビジョンテレビを廃棄して、デジタルテレビにしたわけである。HDレコーダはアナログテレビ用に数年前に買ったものがあったが、テレビをデジタルに変えるとそれも使えなくなって、デジタルテレビ用のHD/ブルーレイレコーダを買わざるを得なくなった。家電の進歩はうれしいが、寿命に達していない機器を廃棄しなくてはならないのは、なんともやるせないものだ。
2007年3月頃にビッグカメラで大型液晶テレビを見たときにはブラウン管式ハイビジョンテレビよりも画質が相当悪かった。将来にわたって生き続けるFPDとは思われず、SEDとか有機EL形式のFDPの発売を待とうと思った。
その1年半後に節操を覆して液晶テレビを買ってしまったわけだが、SEDも有機ELディスプレイも当分発売されそうにないのだからしょうがない。
液晶テレビは遅い動画応答や低い暗所コントラスト、プラズマテレビでは低い明所コントラストが課題であったが、液晶テレビの遅い動画応答は表示を倍速(120Hz)にする技術が開発されて、あまり気にならなくなっている。色合いや精細度などの画質についても画像処理回路が進歩し、2007年3月頃よりもだいぶ良くなっている。
一方、液晶テレビの低い暗所コントラストはまだ解決はされていないので不満は残る。しかし、昼間には相当明るくなるリビングルームで使うには、明所コントラストの高い液晶テレビを選ばざるを得なかった。
一番感心したのは、ソニーのHD/ブルーレイレコーダの使い勝手が良くなったことである。以前のソニーのアナログテレビ用HD/DVDレコーダと比べると比較にならないほど進化している。特に、PS3でおなじみのクロスメディアバーや番組表が使いやすい。これはテレビのデジタル化に伴って、ユーザインタフェースの情報処理が容易になったことが原因だろう。LANを使って別の部屋にあるテレビからHD/ブルーレイレコーダを自在に操る(ソニールームリンク)などはデジタル化無くしては実現できなかっただろう。
コンピュータ化したテレビがこれからどのように進化してゆくか、それを想像するのも楽しみである。