2009年10月アーカイブ

 いつもの散歩で天白公園向けて歩いていたが、途中で今日は土曜日であることを思い出し、島田緑地に方向転換する。島田緑地とは天白区の住宅街にある名古屋市のビオトープである。もともと湿地帯であった所が、宅地造成で消滅しそうになった。そこで名古屋市が湿地帯の一部をポンプで年中給水するようにして、人工的に残したものである。フェンスの外からは何度も見ているが、いままで中に入ったことが無い。土曜日にしか中に入れないからだ。往復で7から8kmくらい歩いたか?

 行ってみると、いつもは閉まっている入り口の網戸が開いていた。中には他に誰もいない(後で気がついたが、垣根の外に立っている小屋に監視員がいたらしい。)。喜んで中に入り、Lumix FZ-10で写真を撮った。

 シラタマホシクサが一面に咲き、サワギキョウなども数本が花をつけていた。昔からこの地域の湿地帯にあった花であろう。天白区では他の場所ではもう見ることは出来ない貴重な花だ。

 池の底には特徴的な赤い泥が見える。アメンボもいる

 しかし、本来の湿地帯の在来種ばかりでなく、雑草なども多そうだ。ヒメツルソバ(外来種?)とかアザミなどの花も沢山咲いている。

 トンボが飛んでいたが、普通のアカトンボ(マユタテアカネ)であり、有名なハッチョウトンボではない。ハッチョウトンボは体長2cmくらいで、もっと小さく、目(複眼)まですべて赤色。

 ハッチョウトンボは8月初旬で姿を消す。モウセンゴケの花も咲くらしいが、今は時期ではない。

 このビオトープが出来てからもう40年近くなるだろうか?まだ、ハッチョウトンボが夏には飛ぶ状態に保っている関係者の努力に感謝したい(年々、数が減っているらしい)。なにせ住宅地帯の一角の狭いビオトープなので、周囲からいろいろな雑草の種が飛んできて、昔の状態を維持するのは大変な苦労であろう。せめて数倍の広さがほしい。21世紀には人々が自然の再生をより望むようになると思う。大名古屋市にふさわしい予算をつけてもらいたいものだ。それが出来るような市長は尊敬されるだろう。

 16日の朝に出発し、17日に志賀高原を歩き、同日帰宅。
 「千と千尋の神隠し」に出てくる温泉宿のような古い木造四階建ての渋温泉「金具屋」(海抜約700m)に一泊した。内湯の「鎌倉の湯」では大きな木製の湯船でゆっくりと身体を休めることができた。他の内湯、外湯も回った人の話では「鎌倉の湯」が一番良かったそうである。

 翌日はバスで前山リフト入り口まで行った。宿(海抜約700m)から1700m~1800mの散策コースに着くまでの道路沿いから見える樹木は程よく紅葉しており、目を楽しませてくれた。

 リフト(1800m)を降りてから、志賀山(2037m)登山コースを歩く。山道は岩がごろごろし、木の根っ子が張り出した急登道であった。志賀山からの視界は無かったが、一旦下って登り返した裏志賀山(2040m)からの見晴らしはすばらしかった。四十八池(実際は60以上の池がある)、熊笹の山肌、黒姫伝説の龍が住んでいたという大沼池が良く見えた。いかにも伝説の生まれそうな雰囲気が漂う。

 裏志賀山を下って大沼池をまわり、大沼池の池尻で昼食。それから大沼池入り口まで林道ではなく、登山道をひたすら下る。花は見かけない。ヒカリゴケが見られそうな岩の陰がいくつかあったが、発見できず。1800mから上にある散策コースの周辺では、残念ながら紅葉はすでに終わっていた。大沼池入り口付近間で下ると、再び紅葉が見られ、ツルリンドウやゴゼンタチバナの赤い実が見れたのがうれしかった


 大沼池・・・黒姫伝説では黒姫が嫁いだ龍が住んでいた。黒姫山の由来。

 久しぶりに荒池(名古屋市の農業センターの東南)まで歩いた。荒池の北側道路沿いの部分がきれいに整備されていた。ここ1~2年の内に整備されたようである。池そのものは自然の形で残されている。釣り人が腰まで浸かってつりに熱中している様は絵になる。

 農業センターから荒池に行く途中に人工のトンボ池があり、"なんとメダカが居るではないか! これこそ実物の顔を見るのは数十年ぶりか?"と思った。しかし、後で専門家から聞いたら、メダカ(ダツ目メダカ科)ではなくカダヤシ(カダヤシ目カダヤシ科)というメダカに似ている北アメリカ原産の外来種であることが分かった。まぎらわしい!なんでこんなところにカダヤシをおいているのか?!せめてこんなところだからこそメダカをおいてほしかった。


ホテイアオイ

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 大根池の水面で紫色の花が咲いているのを見つけた。ホテイアオイという水草だ。金魚鉢に入れて楽しむあの水草だ。ユリ目、ミズアオイ科、ホテイアオイ属。黄色のアサザの花の隣で群生している。きれいな花だが大根池のような場所では嫌われ者らしい。繁殖力が旺盛で夏に水面を覆いつくすほどに繁殖するが冬はかれてしまい、腐って水質を汚染する。「青い悪魔」と呼ばれて恐れられているらしい。それを知らずに誰かが池に投げ入れたのかもしれないが、準絶滅危惧種のアサザのすぐ横で繁殖しているので、アサザが負けてしまわないかと心配だ。早急にホテイアオイを除去すべきだろう。


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