2012年7月アーカイブ

 民主党の現政権は独自の政策をほとんど捨てなければならなくなっている。野田首相は「コンクリートから人へ」の立党精神に基づいて、たとえば、後期高齢者保健を廃案に追い込もうとしたが、自民党(および全国知事会)の反対のために実現できないでいる。

 結果的に、三党合意では自民党の政策を推進するという変な形になってしまった。何故、こんなことになってしまったのか? それは民主党の政策が国の予算の中で実現可能かどうか精査せずに主張されたものであったという点が根本原因であった。民主党の政策立案能力のなさ、いい加減さがこれほどひどいとは想像すらできなかった。民主党はもっと、精査された実現可能な政策を作って再出発すべきである。コンクリートから人へという甘いキャッチフレーズに喜んで、実現性に疑いを持つことなく、民主党に票を投じたわれわれ有権者にも責任がある。

 日本の政治が情けない状況になっているのは、政治家がだらしないというよりも、有権者がだらしないということではないかと思う。維新の会、減税日本などからの候補者についても、同様な恐れなしとは言えない。維新の会の主張なども十分に精査したうえで投票しなければならない。無責任な投票をすれば、苦しむのは投票者であることを肝に銘ずべきである。短期に日本の政治をよくすることなどありえない。日本の政治の成長は有権者の成長によって初めて実現されるものであろう。

  サリンの被害者代表の人物がテレビで話していた。
 「オウム真理教の教理は非常にわかりやすい。
 しかし、教理に反すると地獄に落ちるという強迫がすさまじかった。
 だから、純真でスマートな信者は容易にマインドコントロールされてしまった。」

 宗教は人をマインドコントロールしやすい危険な側面がある。
 それを自覚して、狂信に陥らないことが重要だ。
 真の宗教は神の愛を説き、人を強迫せずに許す。

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 10年以上使い続けた自宅サーバが約10か月前にダウンして、しばらく放置してあったが、気を取り直して新しいコンピュータの下で再構築した。また、以前と同じように世の中のいろいろ気になる事象について、自分の考えをそこはかとなく書き留めてゆきたい。この間にいろいろなことが起こっては通り過ぎていった。北関東大震災と原子力発電所の爆発による未曾有の放射能被害、中国をはじめとするアジアの大発展と日本の相対的没落、日本社会の不活性化・・・などなど。

 最近の決められない日本の政治を見ていると、橋下大阪市長も言っているように、日本社会は社会システムの大々的な再設計が必要な時期に来ていると感じる。明治維新、敗戦などで働いた外的強制力が日本を変え、その後の日本の発展の原動力になった。しかし、いよいよ戦後から続いてきた仕組みが現代社会に合わなくなった。そのために、しなくてもよい苦労を国民が強いられている気がしてしょうがない。

 社会システムの大々的な再設計を成し遂げるには、今の政治家に任せていてはだめであろう。明治維新の先人たちが新しい社会をイメージし、新しい言葉を定義して、日本語を作り直すところから始めたように、目指すべき社会のイメージ、新しい概念や、言葉の発明から始める必要がある。日本再設計国民会議のようなものが必要になる。国家戦略会議では何をやるのか不明確である。日本再設計であれば、具体案がいろいろ出てくるに違いない。
 

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