ソニーがエンターテインメント・ロボットの開発から完全撤退

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 ソニーはエンターテインメント・ロボット「QRIO」の新規開発の停止を決定した。これで,2005年度末に生産を終える「AIBO」と併せ,ソニーはエンターテインメント・ロボットの開発から完全に撤退する。ただし,QRIOおよびAIBOの開発で培った人工知能の研究は続行する。将来は民生機器に応用したい考えという。(以上は日経エレクトロニクス2006.2.13から引用)
 企業本体の経営状況が悪くなると、ロボットメーカで無い企業(たとえばソニー)での開発研究の場合にはロボット開発はいつもリストラの対象になる。ソニーに限らずにどのメーカでもそのような傾向がある。ロボット開発の歴史はこのようなリストラの繰り返しであった。何故そうなるか?役に立つロボットを作るという困難さが開発者と経営者の意欲をそいでしまう。または開発者に意欲があっても「研究の選択と集中」の原理で研究資源(人材、研究費)を経営者がより必要と思う分野に振り替えてしまう。将来再び新しい技術の出現などで役に立つものができそうなときには再開すればよいという考えである。問題は、将来それまでの研究の蓄積が伝承されるのかという不安がある。研究者が年齢的に代替わりしてしまうからである。

写真はソニーのQRIOサイトから引用

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このページは、essahoiが2006年2月13日 01:41に書いたブログ記事です。

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