スポット溶接、アーク溶接などの用途には6軸多関節型のロボットが受け入れられたが、それ以外のロードアンロード用や組み立て用になると、6軸型が必要か?オーバクオリティではないか?という疑問が多く出された。そのために、2軸、3軸などいろいろな軸数や色々な関節形状(スライド関節、回転関節)を持った特殊ロボットが用途別にたくさん設計された。しかし、仕事に最適な形状とは言え、特殊な自動機をその都度、設計、製作することは、設備準備期間、設備価格、信頼性、使い勝手の面で不利なことが明らかになってきた。結果的に、3軸または4軸の水平多関節型(スカラ型)と5軸または6軸の垂直多関節型が残った。電機産業での組立作業や食品産業などでのロードアンロード(またはピックアンドプレース)用途には水平多関節型の4軸機が多く使われている。
写真は水平多関節型4軸ロボット
それでは垂直多関節型6軸機は組み立て用途には使われなくなったかというそうでもなく、特に自動車部品組み立ての分野では意外に多く使われている。治具などの周辺装置の垂直精度が多少低くても、6軸機ならばロボット側で調整できるので、設備製造コスト、準備時間が短縮できるという利点が評価されたためと思われる。
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