過去の歴史をふり返ってみると、戦争が技術を進化させた例は多い。国家が既にある民生技術を軍事転用するために大金を投入して技術を発展させる。または、軍事を目的に大金を投じて開発された技術が民生用にも利用される。前者の例では航空機(爆撃機)や電子計算機(大砲の弾道予測)、後者の例では原子力やインターネットなどが有名である。
ロボットを戦場で使うために米国などがロボットの自律機能の開発に大金を投入し始めた。プレデターに目標(ターゲット)追尾機能、自動車(軍需品補給用のトラック)の自動運転のための道路認識技術などがその例である。敵国も開発競争に参入するため、ますます開発競争がエスカレートする。最近になって、ロボット技術がこのような状況の中で大きく進展し始めたように感じる。
技術は諸刃の剣である。人類を豊かにするために使える一方、人類を危険に陥れる可能性も併せ持つ。特にロボットは小型化により、群衆の中に溶け込んでしまう、または紛れ込んでしまうことが可能なものである。技術が悪用されると非常に危険な状況を作り易い。悪用防止技術の開発研究を平行して進める必要があろう。
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