co-robot型の産業用ロボットの研究の歴史は古く、一番古いのはドイツKUKA社のLWR(最新名はLBR iiwa)で、発表されたのが2004年頃。各ジョイントにトルクセンサを内臓。 2012年に欧州で発売開始、2015年には日本でも発売。トルクセンサにより衝突時の安全停止やアームを人手で移動させて教示できる。
ABB社の双腕ロボットYuMiは2006年ごろから研究を開始し、2015年発売開始。ジョイントにトルクセンサは内蔵していないが、モータ電流を制御してco-robotの特性を実現している。アーム(可搬質量500g)が小型であり、腕が柔らかいパッドで覆われているため、衝突の衝撃は小さく、手でアームを移動させて教示できる。
次に古いのは米国Rethink Robotics社のBaxter(双腕)で、研究着手が2008年と思われる。発売は2012年。各ジョイントにバネとトルクセンサを内臓。トルクセンサにより衝突時の安全停止やアームを人手で移動させて教示できる。
次に古いのはUniversal Robots社のUR5で、発売されたのが2009年(会社設立は2005年)。ジョイントのトルク推定方式?(センサなし)。衝突時の安全停止が可能。トルクセンサがないためにアームを持って移動させながら教示点(waypoint)を教えるのは、トルクセンサありのロボットと比べると相当ぎこちない(力が要る)。
川田工業のNextage(双腕)の発表も2009年。ジョイントトルクセンサなし、全モータ80w以下。
以下の4体は2015年前後に発表されたもの。
安川電機の人間協調型双腕ロボットは~2015年発表。全モータ80W以下。
Rethink Robotics社のSawyer(単腕)は2015年発売。各ジョイントにばねとトルクセンサ内臓。
GOMTEC社のRoberta(単腕)は~2015年に発売したが同年ABB社が吸収。手先に力センサ装着?
ファナックの協調ロボットは2015年発表。各ジョイントにトルクセンサ内臓し、アームを柔らかいカバーで覆って、人と接触時の衝撃を緩和している
以下にそれぞれの写真を掲載する。出典はそれぞれの会社のホームページ。
LBR iiWa ビデオ(2種)
可搬質量7~14kg
自重23.9~29.9kg
自由度(7)、繰り返し精度 ±0.1mm
TCPの最高速度 約1m/sec
価格$50,000~$100、000(560万円~1120万円強)
UR ビデオ(3種)
リーチ 500mm~1300mm
可搬質量3~10kg
自重11~28kg
自由度(6)、繰り返し精度 ±0.1mm
TCPの最高速度1m/sec、
価格$23,000~45,000(250~500万円)
Nextage ビデオ
可搬質量1.5kg(片腕)
自由度(片腕6、首2、腰1)
速度13~300deg/sec
価格700万円
Baxster ビデオ
可搬質量2.2kg(片腕)、質量75kg
自由度(片腕7、首1)
最高速度1.0m/sec
位置精度 N/A
価格$22,000(240万円)
MotomanBMDA3 ビデオ
可搬質量3kg(片腕)、質量60kg
自由度(片腕7、腰1)
リーチ 1230mm
可搬質量4kg、質量19kg
自由度(7)、位置精度 ±0.1mm
典型的なツール速度 1.5m/sec
価格$29,000(320万円)
Gomtec社のRoberta ビデオ(3種)
可搬質量4~12kg、質量14,5~30,5kg
自由度6、価格$30,000~35,000(330~390万円)
Gomtec社はABB社が買収
YuMi ビデオ
可搬質量0.5kg(片腕)、質量38kg
自由度(片腕7)、精度 ± 0.02mm
価格$40,000(440万円)
可搬質量35kg、質量990kg
自由度6、繰り返し位置精度0.08mm
安全監視時速度250mm/sec(最高速度750mm/sec)
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