Lead Through Teachingの実現方法

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 co-robotの重要な特性のひとつは、ティーチングが容易(短時間)に出来ることであり、どのco-robotもアームを手で掴んでアームの位置や姿勢を動かして通過ポイントなどを教える、いわゆるLead Through Teachingを採用している。

 各ジョイントにトルクセンサが取り付けてある独KUKA社のiiwaや米国Rethink Robotics社のBaxterなどは小さな力でスムースに動かすことが出来ている。

 一方、ABB社のYuMiやUniversal RobotのUR型はジョイントトルクセンサを持っていない。そのため、特にUniversal Robots社のUR型ロボットでは、ビデオで観察すると、腕を動かすのに大きな力が必要に見える。はたして、このような操作性で精密な位置決めのTeachingが出来るのか疑問符がつく。ユニバーサルロボット社は使いやすさを主張する根拠として、Lead Trough Teachingよりもむしろ、工夫されたTeaching Pendantを使ってのプログラミングのしやすさを主張しいる。

一方、 YuMiは軽く動かすことが出来ているようだ。

 ABB社によれば、YuMiはinovative force sensing technologyによってLead Through Teachingを可能にしていると言う。Universal Robots社によれば、UR型はForce MoveでLead Through Teachingを可能にしていると言う。これらはアーム手先に加えられる力をモータの駆動トルク(電流)などから推定して制御する手法(例:東芝レビューvol.66 No.5 2011)と類似な手法を使っていると思われ、ジョイントトルクセンサを必要としない。同レビューでは、衝突検出やダイレクトティチング(Lead Through Teaching)も可能と解説している。

 UR型で腕を動かすのに大きな力が必要に見えるのは、Force Moveの制御方法がYuMi(=東芝の手法?)とは違っているためと思われる。
 UR型のForce MoveはTeachingのためというより、むしろ安全停止のために用意されている。

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このページは、essahoiが2015年7月31日 00:03に書いたブログ記事です。

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