スイスのABB社が長期間かけて開発してきた、小型双腕ロボットYuMiは、まさにスマートフォンなどの電子機器の組み立てを目指したロボットである。だから、Foxconnが取り組んでいるiPhone6sの組み立てラインは、まさに使ってもらいたい絶好のラインであるはずである。
FoxconnとABB社は2011年ころから、YuMiに関して接触を続けている(出典;Complete Report,Nov 6,2011: Foxconn moves one step closer to build "Intelligent Robot Kingdom"-A Complete Report )。YuMiは2011年ころはFRIDAと呼ばれていたが、当時すでに、FRIDAは色々なワークステーション(ABBの現場)で作業テストをしており、Foxconnでも色々な作業で使って評価がなされたはずである。その後、実際のラインでどの程度使われているかに関しては、情報がない。使っていないのではないか?
一つ気になるのはYuMiは作業者と協調して作業をするように設計されている点である。だから、完全ロボット化を狙うFoxconn のCEOであるGOU氏には、大量に使う気がないかもしれない。
それよりも、YuMiを何十万台もiPhone6sの生産ラインで使うとなると、生産システムを構成する上で、大きなブラックボックスが出来ることになり、Gou氏はそれを避けたいのかもしれない。やはり、重要な要素である生産ロボットは自分で作りたいに違いない。
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