2009年11月アーカイブ

 先日のオバマ大統領来日の際の首脳会談で普天間基地の移転について首脳間で話し合った。その内容が会談直後の記者会見のそれと、新聞等で伝えられるシンガポールでの発言とは明らかに趣旨が異なっている。私はテレビで鳩山首相の発言を聞いていたから良くわかる。なるべく早く結論を出すといっていたのに、もし国外への移転なども含むなら常識的に言って早く結論が出るはずはない。明らかに欺瞞である。もしシンガポールの話の内容が真実ならば、首脳会議で腹を割って話すべきであった。日本の考えをはっきり記者会見で言うべきであった。
 こんないい加減な発言を一国の首相がして良いのか?こんなことでは日本に対しての信用が無くなる。マスコミはこの首相の責任を徹底的に追求しなければならないと思う。日本を危機に陥れないために。第二次世界大戦を経験したわれわれの世代は、如何に軍部首脳や官僚のいい加減な言行が日本を破滅に陥れることになったかを良く知っている。当時のマスコミはそれを糾弾しなかった。いまこそマスコミの価値と責任が試されている。

 今日の朝日新聞の夕刊によると、行政刷新会議の事業仕分けで文部科学省の「次世代スーパーコンピュータの開発」270億円に対して予算の削減を求めたらしい。日本の将来の科学技術は大丈夫か?

 米国でも宇宙関係の費用が削減されたりしている。中止ではなく、削減の検討を求めるのだから、当然といえるのかもしれない。無駄な費用があるならば、再考察は当然求めたい。しかし、今の日本に唯一、競争力として残っているのは科学技術の「研究開発力」である。これなくして希望ある日本の将来設計はできないと思う。スーパーコンピュータは地球シミュレータだけではなく、それよりもむしろ競争力の源泉となる材料設計などに必須のものだけに、くれぐれも慎重にやってほしい。

このアーカイブについて

このページには、2009年11月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2009年7月です。

次のアーカイブは2010年1月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。