愛英黒石幼稚園の西から北西辺りにある緑の山や谷(土原1)で大規模な宅地造成が、開始されている。最近、急に始まったようだ。回りが宅地された後も40年~50年も緑の山が残されていた場所であるが、ついに緑の大規模な伐採が始まった。地図で見ると、現在緑の山であっても緑色に塗られていない、いわゆる緑地帯の指定になっていない私有地である。
緑地帯指定がなければ緑を伐採して自由に宅地化できるということに、疑問を感じる。緑は住民の健康をまもるかけがいのない自然環境である。多様な植生や野鳥の存在は、住民が健康に生活できる環境のバロメータである。今後、これらが失われてゆく危惧を感じる。
ナショナルトラストという仕組みがあり、市民の寄付を募って、土地を買い取り、都会に緑を残すということが可能性としてはあるが、名古屋市では盛り上がっていない。筆者を含め名古屋市民の熱意が不足している。
COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)が来年名古屋で開かれるというのに、地元の名古屋市内で生物多様性を支える森の大規模伐採が活性化されているのは恥ずかしいことだ。近くのオアシスの森では森を分断する道路が作られつつある。平針の里山の開発も同様だ。オアシスの森や平針の里山では反対運動があるが、土原の森ではそれは聞かない。
相生山緑地やオアシスの森も私有地が多いと聞く。ナショナルトラストのような運動を立ち上げないと、将来どうなるか分からないのではないか?開発が始まってしまってからではもう遅い。