名古屋市天白区に残っている緑の山が、次々と宅地になっていっている。私有地の山々からは遠からず緑は消えてゆくだろう。今ではまだ見られる野鳥も次第にその姿を消してゆくだろう。野鳥が姿を消すということは将来は人間にも住みにくい環境に変化してゆくということだ。
ここは政治の力で緑の消失にストップをかけなければならない。名古屋市に残る広大な緑地である相生山緑地にそれを分断する貫通道路が名古屋市土木局によって作られようとしている。ここにいたってもまだ、人間は緑の本当の大切さをわかっていない。分断してしまえば、森の乾燥化が進み森の豊かさはどんどん減少してゆくことは明らかである。(写真は宅地化や道路などで侵食されつつある相生山緑地とオアシスの森)
新任の河村たかし市長は、貫通道路の建設に反対の市民運動に鑑みて、80%程度建設の進んだ工事をあえて停止させている。英断である。市民は市長をバックアップして工事を完全中止にして森の豊かさを保存させなければならない。森を疲弊させることではなく、森をいっそう豊かにする方向に資金を投入することが、名古屋市の未来を豊かにすることにつながる。
今、一番問題なっているのは、朝の通勤時間帯に野並交差点で発生する渋滞である。野並駅から地下鉄に乗り換える人たちが利用する市バスを時間通り運行させるために、一車線をバス専用レーンにしていることがますます渋滞をひどくしている。この交差点は東西方向だけでなく南北方向も交通量が多いので、いっそう渋滞が発生しやすい。バス専用レーンをやめれば渋滞は減少すると思われる。桜通線を野並駅から徳重まで延長する工事が進行しているので、延長線上の新駅にバスから地下鉄への乗り換え駅を振り替える事が解決になるのではないか?
また、交通渋滞は時代の変化から予測すれば減少傾向にある。人口の減少、小型車の比率の増大、地下鉄の延長によるマイカーから地下鉄への乗り換えなどで交通量は今後減ってゆく。また、交通量の状況を看てリアルタイムに車線の本数の切り替えをするインテリジェント道路なども可能性がある。知恵の無さのために市民の貴重な財産である緑の森を傷つけてしまっては名古屋市民の恥辱ではないか?すでに投資した80%分の建設費など緑を失うことに比較したら安いものである。
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