石油を作る有望株の藻を筑波大が発見

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 「新しい時代の流れは突然作られる」。そんな思いを強くした記事が朝日新聞(2010年12月14日)に載った。世界的に、特に米国で藻から石油を作る大型プロジェクトが立ち上がっていることは知っていたが、今回、筑波大が発見した藻は今までの10倍以上、1ヘクタール当たり年間1万トンの生産能力がある。トウモロコシなどからバイオ燃料を作る場合に比べれば、効率は実に8400倍(注1)にもなる。これはもう革命的だ。
 注1:ヘクタール辺り油の年間収量はトウモロコシは0.2トン、ボトリオコッカス藻は47~140トン、今回発表のオーランチオキトリウム藻はボトリオコッカス藻の10から12倍だから最大564~1680トン。

 東京都の面積の10分の1の面積があれば、日本の1年分の石油輸入量を生産できるそうだ。ガソリンの値段が50円程度になるそうだ。
 太陽電池でもその程度の面積があれば、同レベルのエネルギーを発生できると思うが、エネルギの蓄積や搬送がやりやすい点で勝っている。これはすごいことではないか!危険な原子力発電所を作らずに済むし、電気自動車へ転換が少し遅れるかもしれない。 国際特許取得の手続き中との事だが、もっと効率のよい藻がどこかの国で今後発見される可能性もある。予断は許されない。国家戦略を立てて研究開発や生産の推進をすべきだろう。
 石油や天然ガスなどを輸入(2004年でGDPの2.2%)しなくてもよくなれば、日本の財政赤字の解消にも役立つ(年約10兆円?)だろう。日本の将来に少し希望が出てきた。

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このページは、essahoiが2010年12月16日 18:21に書いたブログ記事です。

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