観たいTV番組などを電子番組表で自動予約しHDD(ハードディスク)に録画、蓄積してくれるHDDレコーダが売れている。「観たい時に観たいテレビが観られる」という長年の夢が一部実現できたのだから、人気が出て当然と思う。 このHDDレコーダをワイヤレスLANに繋いで、LAN上のパソコンから録画されたテレビ番組を観られるようにしたビデオサーバが商品化されている。これはまさに家電として販売されたホームサーバの最初の姿といえる。
このホームサーバにゲートウェイ機能を持たせインターネットに接続して、
・外出先からケイタイなどを使って録画予約する
・録画したTV番組をMpeg4で圧縮してネットに送信し、外出先でパソコンでみる
こんなライフスタイルが家電メーカから提案されている。しかし、私は後者に関してはやるべきでないと思う。確かに魅力的ではあるが、あまりにも個人に閉じた使い方でしかも多くのネットワーク資源を消費する。ネットワーク資源に十分な余裕があれば別だが、日本の基幹通信回線の余裕も少なくなっていると聞く(注1)(注2)。ネットワークの使い方としては最低限、社会性のある使い方というのを提唱したい。
私としてはホームサーバをWebサーバとして使い、友人とのコミュニケーションまたは自己実現のために使うニーズも多いのではないかと思う。ホームサーバの有用な使い方に関する研究が必要である。
(注1)朝日新聞記事(2004年01月17日朝刊 )
総務省によると通信量は過去10年間、対前年比2倍以上の伸びを続けている。03年末には毎秒80ギガビット(ギガは10億)の通信容量に対し、最大で毎秒40ギガビットに達した。今後は動画データの送受信の活発化で通信量の増加ペースが速まることが予想され、「4~5年で回線がパンクする」(データ通信課)という。麻生総務相は、毎秒80ギガビットの通信容量を「テラビット(テラは1兆)まで引き上げないと、とてももたなくなる」と述べた。
ただ、テラビット規模への拡大には「新たに10兆円規模の設備投資が必要」(通信業界)という。
(注2)通信量の計測例
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