2004年7月アーカイブ

 音楽、画像、映像などがアップできる掲示版とチャットを同時につかうとおもしろい効果が出る。
 kunolabsのコミュニティサイトでは、参加者は画面の左半分にチャット画面を、右半分にtboard掲示板の画面を開いてチャットをする。tboard(注1)は文章以外に音楽、画像、映像ファイルを簡単に貼り付けられる掲示板である。チャットの途中で話題にしたい音楽、画像、映像があれば即座に貼り付けて、チャットでそれを説明したり、相手と一緒に音楽を鑑賞して感想を述べあったりする。チャットが弾んでくる。

 要するにフリーで使える2本のソフトを自宅サーバにインストールして使っているだけなのだが、テレビ電話などと違い会話がゆっくり進むので独特の雰囲気が出てきて面白い。考える時間が持てるのもうれしい。 世の中、いろいろなコミュニケーションツールがあるが、テレビ電話ではない、このような友達との談話システム(会議システム)がもっとあっても良いと思う。

注1:1年ほど前には個人使用はフリーでダウンロードできた。現在はできないようだ。
   →http://www.bigcosmic.com/board/s_TBOARD.shtml

 10年以上もパソコンを使っていると、紙になかなか書かなくなってくる。ノート代わりにパソコンを使うわけである。気がついてみると、周りには紙の書類ファイルはほとんどなくなり、複数種類のメディア(HD、FD、ZIP、MO,CD-R,DVD-Rなど)の中に複数の形式のファイルが(乱雑に)分散して保存してある状態になっている

 メディアに保存してあるから大丈夫と思って安心していたらしっぺ返しを食う。メディアが破損して読めなくなる(FD、MO、HDなどで経験した)、メディア用のドライブがなくなってしまう(たとえばFD、MOドライブは、そのうち世の中から消えてしまうかもしれない)、保存していたファイル形式を読み出すアプリケーションが新しいWindowsのOSで使えなくなってしまう(文書作成用のクラリスワークスで経験した)など、10年単位で放っておくと読み出しができなくなる例が出てくる。

 適当な時間間隔でデータを新しいメジャーなメディアに移し替えたり、アプリケーションをメジャーなものに変更するなど保全作業が必須になる。筆者の場合、今でもWindows98パソコンが手元にあるのでクラリスワークスの文章はテキストファイルに変換できるが、図形情報はビットマップイメージとしてしか変換できなくなってしまった。

 情報をデータファイルのような生の形で保存しておくからそのようなトラブルが起こる。それらをデータファイルとして保存するのではなく知識としてまとめて紙の本にしておけば、データファイルはもう保存しておく必要はない。紙の寿命は数百年もある。情報化時代の現代においても紙の本という形が最も信頼にたる保存方式と思う。


投稿者 tosi : July 27, 2004 04:19 PM

手順主義の弊害

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 パソコンは簡単な機械ではない。
 パーソナルコンピュータと呼んで一般のユーザに売っているが、複雑怪奇な中身はすべて隠してメールやインターネットやオフィスソフトを使わせている。小学生でもホームページを自ら制作できるようになってきた。指示手順どうりにやればコンピュータのことなど知らなくても、ゲーム機を操作するようにパソコンが使えるようになってきている。

 しかし、パソコンは一般ユーザにもっと深いところまでやれる門を開けている。
 これが曲者だ。ここから先は相当な知識を持っていないと使いこなせない。間違って使うとシステムを壊してしまい、リカバリするしかなくなる。

 ユーザをそこまで入らせないために、本屋に行けばいわゆる「使い方の手順」を書いた「・・・の使い方」の本が並んでいる。だが、手順にしたがってやっているだけでは、如何に長期間パソコンを使っていてもパソコンは理解できない。エキスパートにはなれない。手順はアプリケーションソフトのバージョンアップなどの機会に設計者の都合(気分?)で簡単に変えられてしまうからである。それまで苦労して覚えた手順などはまったくの無価値になってしまう。

 しかし、パソコンの基本知識さえ持っていれば非常に興味深い世界が開けている。
 一般の人に売るパソコンに非常に深い情報処理への門を開けているのはビル・ゲイツの心意気などだろう。彼自身がパソコン少年であったから。パソコン少年のビル・ゲーツはアッセンブリ言語を駆使してソフトを作って売って、それを契機として現在のWindowsまで発展させた。

 日本の少年少女にもそのようなことができる環境がパソコンの中に開けている。しかし、本屋に並んでいる手順書ではとてもパソコンの面白さを理解しないだろう。むしろパソコン嫌いを作っているかもしれない。

 もっと、手順ではなくてパソコンのソフトウエアの構造や設計思想を見せて興味を高めるような書物はないものであろうか?専門書はあるが高度すぎたり、細かすぎる説明についてゆけない。もう少し大雑把でも良いが基本はしっかりと書いてあるようなパソコンの勉強本はないものか?マイクロソフト自身がやるのが一番適任なのだが、何故かやっていない。


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