PS3を日本の宝として

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 PS3のすごさを書いた記事がネット上に出始めた。
 中国人の少女が話をしている映像がネット上で見られる。
 たしかに、すばらしい出来だ。(声は声優の声と思われる) 数年前に上映されたオールCGの映画「ファイナルファンタジー」の少女の無機質な表情に比べ、今回の中国人の少女の表情などははるかに豊かになっている。コンピュータの能力向上とCG製作技術の進歩がこのような表情の豊かさとなって現れてきている。この数十秒間の映像を作るのにどの程度の時間が必要だったのかわからないが、今後、ソフト開発環境の高度化が進めばより短時間で作ることも可能になるだろう。映画「ファイナルファンタジー」をCellの技術を使って製作すれば、今ならもっと面白い映画に出来るかもしれないと思った。

 Cellコンピュータの機能を使いこなすためにPS3用のソフトウェア開発ははこれからが大変であるし、また開発者にとっては面白いフェーズになるのだろう。ソニーが会社の存亡をかけて5000億円もの開発費を注入して作り上げたハードウェアである。ソニーだけでなく、日本の宝として、国としてもソフトウエア開発に投資して、育ててもらいたいものである。応用対象はCGだけに限らないからである。米国では核開発のシミュレータ用に使われるかもしれない。筆者は3次元画像認識用に使えるのではないかと思っている。信頼性の高い3次元画像認識装置はその必要性が高いにも関らず、まだ実用化されていない。
 そこで重要になるのがソフトウェア開発者の質と数である。若い技術者にソフトウェア開発の機会を与えて育ててほしい。日本の企業リーダたちはいままでソフトウェアの開発者の育成にあまり熱心ではなかった。ソニー自体も経営難に見舞われてその余裕がないようにも思える。この時点では国のリーダシップが有効かも知れない。

 もたもたしていると、共同開発者のIBMなどがうまく使ってしまい、日本はPS3のハードの供給しかやることが無く、利潤の多くはまた米国に持ってゆかれてしまいかねない。
 日本人の先見性と実行力が試されていると思う。

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このページは、essahoiが2006年12月29日 16:21に書いたブログ記事です。

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