私が産業用ロボットの川崎ユニメート2000に初めて触ったのは1972年(34年前)であった。この時点で、GMなどの米国の自動車メーカは既にユニメートをボデー組み立て用のスポット溶接機として使っていた。トヨタ自動車もボデー組み立て用として使い始めていた。ユニメートは大量に使われた最初の産業用ロボットであった。当時の最先端の電子機械であり、今から見ても大変に興味深い構造を持っていた。コンピュータこそ使われてはいなかったがデジタル電子回路が高度な多軸油圧制御回路を制御していた。現在の産業用ロボットが持つ基本的な機能は既に備わっていた。しかしこの時点で既に、George DevolがPlayback devise for controlling machines using magnetic recordingの特許をとってから28年、George DevolとJoseph Engelberger(Father of Roboticsと呼ばれている)とが最初のProgrammable robot "arm"を設計してから20年経っている。(参考:Timeline of Robotics part2)。新しい概念の機械が世に出るまでいかに長い時間がかかることか、それをやり遂げたユニメートの発明者Engerlbergerに脱帽である。
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