デンソーのCircular Assembly Cell(循環型組立セル)

| コメント(0)

 これは月産5万台以下の機械部品組立て用にデンソーが開発した全自動化組立てセルである。IDEC社の例のように多数のハンド(またはチャック)を持つ回転タレットをロボットに持たせて、一気に複数部品を組み付けるのではなく、製品循環システム(Work Circulation System)を使うことで、同じ部品の組み付けを製品1ロット分連続で行い、ハンド交換などのロスタイムをロット数分の1に短縮している。製品パレット群が複数回循環することで全部品の組みつけが完了する。このようにして従来、一人の作業者が組みつけていたものを全自動化した。1996年に小型船舶・農建機に用いられる小型ディーゼル用の噴射ポンプ(D型ポンプ、月産2.5万台)に適用し、生産性を3倍高めることができた。

 このセルの他の重要な特徴は、複数の部品を組立てロボットアームへ供給する自動保管棚(Warehouse)を備えていることである。保管棚に付属している自動取り出しアームが指定された部品を保管棚から取り出して、ロボットアームに供給する。狭い組立てステーションに多部品を供給するという問題が解決されている。

図、写真:Circular Asembly Cell(参照:"ミニ組立て工場-Circular Asembly Cell-" デンソーテクニカルレビュー Vol.9 No.1 2004)

コメントする

このブログ記事について

このページは、essahoiが2006年4月18日 15:41に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「IDEC社のロボット化セル生産システム」です。

次のブログ記事は「生産立ち上げまでのリードタイムの短縮が課題」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。