不都合な真実

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 ゴア元米国副大統領が展開している地球温暖化防止運動のための映画を観た。今までテレビや新聞で報道されている実態をデータを基に講義するというもので、内容的には新しさは無いが、これだけの事実を前にして何故、人類は危険を回避する行動をとらないのか?というゴア氏が感じるもどかしさが伝わってくる。
 ゴア氏はわれわれ個人も含めていろいろな省エネルギーの実行やエコエネルギー(太陽光発電など)の生産を呼びかけている。これらは当然やるべきだが、このようなレベルでは間に合わないのではないかと感じる。人々は高度エネルギ消費社会の快適性をなかなか手放さないだろう。省エネではなくて、エネルギを豊かに使えるが、温暖化にはならないような路を探る必要がある。
 既にいろいろ考えられている。発生するCo2(電力業界、セメント業界、鉄鋼業界、製造業界などすべて)を吸収・固定して海底に沈めるとか、地中に埋めるとか、・・・現状では一番現実的で効果のある方法かもしれない。これは短期の効果を求めるために早急にやるべきことだろう。中長期的には別の方法、具体的には水素社会への転換を早く開始すべきではないのか(注1)。それを今までの計画よりもっと急いで、かつ強力にやる必要がある。定常的な電力消費は原子力発電で、変動電力消費への対応やその他のエネルギ消費は貯蔵可能な水素エネルギでというようになるのではないか。原子力の力を借りれば水素の大量生産も可能らしい。原子力利用の安全性については人類の英知を結集して高めるしかない。(注2)

注1:最近は水素エネルギー利用社会への熱意は技術の困難さの高さのために減退しているらしい。しかし、あまり理想を言い過ぎているのではないか?たとえば燃料電池車が直ぐには実用にならないのなら、技術が比較的容易な水素とガソリン両用のハイブリッド車でスタートするのも良い。

注2:(追記)長期的には再生可能な自然エネルギ利用が中心になるべきであろう。原子力はそれまでの繋ぎと考えた方がよいと思われる。

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このページは、essahoiが2007年2月14日 13:54に書いたブログ記事です。

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