2010年8月アーカイブ
今まで緑がいっぱいであった私有地が最近宅地化されている。筆者の家の近くで緑豊かであった広大な山林が、数ヶ月前に禿山にされてしまった。緑地帯ではない私有地だからいたしかたがないが残念だ。
そのような中で名古屋市は相変わらず相生山緑地を縦貫道路で分断しようとしている。この縦貫道路で周辺の自動車の流れが多少スムースになることと、広大な森を傷つけずに都市内に残すこととどちらが市民のためになるか?当局は頭を冷やしてよく考えてほしい。
むしろこれからの人口減少時代の都市づくりは今までに作った道路を縮小し、徒歩での生活空間を豊かにして行く方向だと思う。町の中に自然を復活してゆく方向だ。
名古屋市の21世紀の都市改造計画はどうなっているのだろうか?
かって、国内でも都市づくりに時代を先取りしてきた名古屋市であった。21世紀は生活環境重視の都市造り、森を中心とした街づくりを先取りしてほしいものだ。
オアシスの森や相生山緑地には高木なアベマキがあると聞いていたが、私のいつもの散策コースではあっても気づいていなかった。 実はアベマキだらけの森であったのだが。ほとんどが高木のため葉がなかなか目立たない。恥ずかしながらコナラかと思っていた。
大木になると樹皮からコルクが作れることで知られた木である。葉は細長く全縁に棘状のギザギザがある。オアシスの森の梅林から見晴らしの丘にゆく途中の道端に小さなアベマキの木がはえている。ブナ科コナラ属。
散策エリヤにひょろっとしたアベマキの小木があった。
アベマキに似た樹木にクヌギがある。アベマキの葉の裏には細かい毛が生えているが、クヌギの葉の裏には葉脈以外はツルツルだ。葉裏の色もアベマキは茶色がかった白っぽい色似たいし、クヌギは黄緑色である。東海地方には人工的に植えられたもの以外はクヌギは無く、ほとんどがアベマキだという説もある。そうだとすると、オアシスの森ではほとんどがアベマキということになる。
今日は曇ったり晴れたりで少し風があり涼しい。相生山緑地からオアシスの森へ、いつもと逆コースで歩く。稲田口でヒョウモン?のチョウに出会う。今の時期はいろいろなチョウが特に目に付く。元気が良く飛び回っているのでなかなかカメラに収まってくれない。
稲田口の竹やぶの中でサカキ(ツバキ科サカキ属)の木を見つけた。幹は赤みがかっており、葉は全縁で細長く光沢がある。
またオアシスの森でアラカシ(ブナ科コナラ属)を何本も見つけた。樹皮は暗緑灰色で葉は卵状の長楕円で先は急にとがり、上半部に大型の鋸歯がある。葉は光沢があり互生する。カシの木は今まではなかなか見分けられなかったが、一度パターン認識ができると、すぐに見分けられるようになった。どんぐりが実り始めている。
カシ(樫、橿、櫧)とは、ブナ科コナラ属の常緑高木の一群の総称である。狭義にはコナラ属中のアカガシ亜属を指すが、コナラ亜属中の常緑性の種もカシと呼ばれる場合もある(Wikipedia参照)。ark(オーク)というと落葉性のブナ科コナラ属も含めるらしい。
ブナ科コナラ属にはミズナラ、コナラ、カシワ、ナラガシワ、クヌギ、アベマキ、ウバメガシ、イチイガシ、ハナガカシ、ツクバネガシ、アカガシ、シラカシ、ウラジロガシ、アラカシなどがある。