2003年12月アーカイブ

 最近話題のiTunesをインストールした。Apple社が今年の4月28日に米国で開始した音楽配信のためのプラットホームである(iTunesの音楽配信については注1を参照してください)。音楽配信はまだ米国内限定で、国境を越えた配信は許していないから、日本の音楽ファンにはまだありがたみはない。しかしiTunesをインストールすると米国の音楽専門サイトから1日24時間流している音楽を聴くことができる。Blues、ClassicRock、Classical、Country、Jazz,・・・、Foreign musicなどの無数の分野をカバーする多チャンネルで放送が聴け、しかもすべて無料である。
 今もMostlyClassical.comからBach-Ouvertureを聴きながらこの文章を書いている。電波によるラジオのようなノイズも、思考を邪魔するアナウンサの語りも無く快適である。こんな仕方で音楽を聞きながら同じパソコンで文章を推敲するなどは夢にも考えていなかった。目からうろこだ。常時接続ではこういうことができるのだ。Apple社に感謝しながらマルチメディア・ライフを満喫させていただいている。

 今回初めてインターネット(BROBA)で映画を観た。
 作品は「マレーナ」(モニカ・ベルッチ、ジュゼッペ・スルファーロ主演、2000年にイタリヤとアメリカが共同制作、上映時間は1時間30分)。イタリヤの小さな港町が舞台で、第2次世界大戦の開戦から敗戦までの混乱した時代を描いている。戦争に夫を取られた美しい人妻と思春期の男の子との話であった。モニカ・ベルッチの魅惑的な肢体が売りとなっているが、素朴な心打たれる作品である。
 注目すべきはこのような比較的新しい、話題の映画(アマゾンでDVDが3000円で売られている)がインターネットで観られるようになったことだ。会員は無料だ。BROBAのユーザがそれだけ増えたということであろう。時代は確実に進展している。
 つぎに、画質について触れてみる。
 最初は通信速度500kbpsで全画面表示(XGA:1024x768ピクセル)で観た。全般的に言えば、鑑賞に耐える品質であろう。動きの少ない大部分のシーンは(すこし画面が暗いが)十分きれいであったし、映像の途切れもまったく無かった。しかし、・・・

 @niftyが会員に限り無料で、ココログという名のWeblogサービスを12月から始めた。
 Movable Typeの作者が有料サイトサービス目的に改良したTypePadがベースになっている。TypePadの特徴はHTMLなどの専門知識が無くても、Web上に洗練されたデザインと機能を持つ自分のページを持てることだ。Weblogの仲間たちと双方向のコミュニケーションがしやすいし、ケイタイから文章や写真をアップすることもできる。 ココログは@niftyがやるだけに、さらに使いやすくする工夫がされているようだ。 はたして日本でも利用者が急増するだろうか?
  Weblogはページの構造が日記形式に特化されている。自由にページを構成できるわけではない。だから何か主張してゆこうというユーザ以外には使いにくいだろう。主張することが不得意な日本人にはあまり向いていない気もする。

大型モニタ画面

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 最近の流行は大型のテレビ画面である。電気店の店頭にはプラズマや液晶方式の大画面がにずらっと並べてある。60万円、100万円などと書かれた価格札が臆面も無くかかっている。
 ちょっと待ってほしい。ほんの1~2年前までは10万円以下の20から25インチのテレビが並んでいた。いつから日本人はこんな高額商品が買えるほど大金持ちになったの?
 横幅が1メートルに近い画面に百万画素を刻んでいるのだからコスト高になるのは当たり前だ。将来的にも低価格はあまり期待できないと思う(素人の感)。それに、1メートル幅の画面でも将来の画面としてはまだ小さすぎる。大画面化が容易なプロジェクタ方式にもっと注力して低価格を目指すべきだ。

 デジタルカメラは近年の発明品の中でも特に我々の生活を豊かにしてくれている。これほど手軽に、気楽に、写真を楽しめるようにしてくれたことを発明者に感謝したい。枚数を気にすることなく撮影できるし、失敗しても気に入るまで何度でも撮りなおせば良い。パソコンの大画面でワンクリックで次々と閲覧できる。メールに添付して友人に送ることも簡単である。
 この結果、我々は被写体(人、環境)に対しての美的感覚が敏感になったし、美的感性が洗練されてきている。人々の服装、町並み、自然などは、これからどんどんきれいに整備されてゆくに違いない。


 今年(2003年)の12月1日から地上波デジタルテレビ放送が名古屋市でも観られるようになった。高精細映像、電子番組表、データ配信(双方向通信)などテレビ局側は売り込みに必死であるが、大多数の視聴者の本音は「高価な受像機に買い換えるほどの魅力を感じない」ということであろう。地上波テレビのデジタル化を推進する政府の第1の狙いは、「成長が著しいモバイル機器のためにアナログテレビの電波帯を確保したい」と言うことだ。

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