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液晶テレビを更新

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 2008年にソニー製の地上・BS・110度CSデジタルハイビジョン液晶テレビのブラビア(型番KDL-46X1-N)を購入し、12年間使い続けた。途中の8年目にノイズが多くなったので基板交換をして使い続けた。4年目に「衛星通信アンテナがショートしている」というメッセージが頻繁に表示されようになり(アンテナ自体は問題ない)、テレビの故障と判断し、12年目にして買い替えとなった。
 発色、音色とも好みに合い、快適に使い続けたが、さすがに12年は限界だった。
 そこで、次は同じくソニーの液晶テレビKJ-55X9500Gを購入した。購入に際して、販売店から有機ELテレビも勧められたが、明るさが暗めだったこともあり、止めた。音色も好みでなかったので、外付けのスピーカモジュールを購入した。

 ここからが、本日の論点になるのだが、今どきのテレビはユーザが好むと好まざるにかかわらず、コンピュータテレビになっており、使ってみた感想としては、まだまだ「使いやすさに改良の余地がある」ということだ。
 Android-OSが全体を仕切っており、テレビをうまく扱うにはコンピュータの知識がないとむつかしい。例えば、インターネットへの接続、Bluetoothイヤホンの設定などのメンテナンスを、いまのようなやり方で一般ユーザにやらせるのはどうかと思う(注記1)。 テレビのOSが自動更新され使い方や表示が突然変わってしまうのもいただけない。

 インターネットに繋げるようになっており、YouTubeなどがみられるようになっているのは大変にうれしいが。それにもかかわらず、インターネットWebサイトが見られないというちぐはぐもある。いっそのことスマホのようにしてしまうのも面白いのではないか?
 
注記1:Bluetooth イヤホンの使い勝手の悪さに苦労している。なぜか、イヤホン使用時にテレビの音がスピーカから消えなかったりする。正常にイヤホンを使えるようにするためには、テレビをパソコンのように再起動しないとだめ。
 

iPadの限界

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 iPadやiPhoneの評判が高い。わたしもテレビなどでiPadがどのようなものかを少しは理解できたような気がする。このような端末があったらいいなと誰もが思い描いたものができてきた。いつもながら、スティーブ・ジョブズさんの製品設計に対するセンスの良さには脱帽だ。

 操作性のよさは注目に値する。アプリケーションの起動時間の短さなどは驚異的だ。パソコンで起動時間の長さにうんざりしていたユーザには目の前が明るくなった気がするだろう。これこそがiPad、iPhoneの核心技術だ。最近までに達成されてきた通信技術、ディスプレイ技術、メモリ技術、画像処理技術などの先端をバランスよく組み合わせて高速性を実現している。コンピュータというものの特性と限界を知り抜いている人間のデザインだ。

 しかし一方、iPadの限界も見えてきた気がする。iPadの創り方はかってのマッキントッシュの延長線上にとどまっている。コンピュータの使いやすさを高度化しただけだ。 一方、日本のケータイは道具として、人間の能力拡張手段として進化してきている。設計思想が違うのだ。たとえば、お財布、定期券、QRコード認識、カメラ技術などはソフトウェアだけではなく、ハードウェア技術がないと作れないものだ。このような道具としての付加価値を追求するというやり方も将来性は十分にある。iPhoneも面白いが、日本のケータイも十分に戦える。

 2000年台はじめに、パソコン生活を始めるに当たっていろいろ購入した機器を、長いものでは7年も使い続けている。サーバ用のデスクトップパソコン(自作)、日常仕事用のノートパソコン(Biblo MG75H)、システム手帳代わりに使っているPDA(Clie)など。しかし、どれも壊れて動かなくなることもなく、修理しながら使い続けられている。修理すればまだ数年、計10年くらいは使えそうで、パソコンの寿命は意外と長いなと感心する。

 1)自作したサーバ用デスクトップパソコンWindows2000pro,sp4(Celelon1.0A1256,1GHz,256MB,60GB)は24時間稼動で7年間ほど動いてきたが、2年ほど前に電源の冷却ファンが停止、電源だけを新品に換えて継続利用。しかし、今年になってWindows2000用のセキュリティソフトがサービスを停止してしまった。まだサービスを継続しているフリーソフトに交換して継続利用。

 2)日常仕事用のパソコンBiblo-MG75H(Windows XP Pro,sp3,Pentium4,1.6GHz,512MB,60GB)は寝ているとき以外はほぼ通電し、6年間使ってきた。以前に使っていたVAIOが2年弱でHDが壊れてしまったので、いやけがさしてFujitsu製に交換したものである。6年たつと液晶画面が相当暗くなってきた。明るい昼中では見にくくて苦労している。また、数年前までは快適に動いていたが、ここ数年は起動も、インターネットも大変処理速度が遅くなり、いらいらするほどになった。そんな中、先日、ついに冷却用ファンが異音を立てて停止してしまった。ファンの交換になんと17000円かかった。高すぎる!ここまでお金をかけたのだからと、この際、メモリを標準の512KBから1GBに増設し、PowerXのPerfectDiskでOSの深部までデフラグしたら、まあまあ快適に使えるようになった。しかし、見にくいところは相変わらずだ。バックライトは交換できるが高額を要求されそうで、我慢して使い続けることにした。

 3)ソニー製PDAのClie(PEG PH55)は5年間、机上の充電ドックで通電しっぱなしで使ってきた。画面が暗くなり、かつ液晶画面に傷がついて文字が書きにくくなった。そこで、液晶ユニットとバッテリーを交換することにした。Clieはすでに販売停止になっているから修理以外に選択肢はない。消費税込みで計25000円。これも高いが、画面は明るくなり、まだまだ当分は使えそうだ。

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 ジェームス・キャメロン監督の最新作「アバター」を観にミッドランドスクウェアまで出かけた。3D映画やアバターという設定に興味を感じたし、10年近く前に見たアイマックスシアター(注1)の大画面(上下も広い)の3D映画からどれだけ進化したかを知りたかった。

 注1:サントリームジアム天保山(地下鉄中央線大阪港駅下車)にある3D映画館

 「アバター」は3D映画で実俳優とCG人間(アバター)のミックスした映画である。アバターとは化身の意味で、実人間が仮想空間で別の人物になって生活する。映画では主人公が仮想空間ではなくて実空間で実体のある化身として活躍する。このアイディアは面白い。

 あらすじは、地球の自然を破壊した人類がナヴィという未開の人類(人間の2倍くらいの身長)が住むパンドラ惑星に軍隊を送る。地球軍は先住民のナヴィから資源を奪おうと攻撃する。しかし、最終的には地球軍のやり方に反感を持った地球軍の兵士の一人がナヴィ(化身)となり、ナヴィのリーダになって地球軍を追い払う。このあたりで感動的な場面がある。
 
 さて、内容の感想を述べたいと思う。アメリカ人が好きなSF的戦争場面の多い映画であるが、米国人が心の負い目として持っている心情をすべて表現したような内容になっている点が興味深かった。第一に、米国大陸の先住民たるインディアンから土地を奪ってインディアンを辺地に追いやった罪悪感。第2にベトナム戦争などで巨大な兵器と軍事力で住民を殺した罪悪感。第3に、そのような過去から離れて自然の中で人と人とのつながりを強く持って平和に生きたいという願望。それらをすべて盛り込んだSF映画に仕立ててある。エンターテインメントとしては成功していると思う。

 最後に、3D表現の効果は思ったより少ないと思った。2D版を比較して観ていないので正確には解らないが、横長の通常のスクリーンを使っていることが原因ではないか?最後部の座席で見たことが不利だったかも知れない。アイマックスシアターの大画面(上下も広い)3D映像と比べると迫力はおちると思った。画面の中に観客が取込まれてしまうような3D映画の真骨頂は大画面でないと得られないのではないか?

 数年前に元NTTの安田浩さんが将来のマルチメディア社会の展開を予測し、 「放送が通信と融合し、情報家電やケーブルテレビが伸びる。それがデジタル革命の最初の波で、後は焦点はだんだんと情報の中身(コンテンツ)に移って行く。」といっていたが、大きな流れはそのとおりではあるが、コンテンツが豊かになったかというと、私自身にはその印象派薄い。日本の場合、著作権問題で音楽のダウンロード販売には断固協調しなかった日本レコード会社に対して、Apple社がアメリカでi-Podで成功したのには驚いたこともあった。日本でも少しづつi-Podビジネスが始まっているようだ。またRSSやYouTubeなどのコンテンツもそれなりに面白い。しかし、いまのところ玉石混交で私のライフスタイルを変えるほどのものにはなっていない。

 むしろ私が期待してるのはNHKをはじめ貴重で高品質なアーカイブを持っている放送業界が、有料・無料は別にしても、一般市民が必要に応じて簡単に見られるシステムである。これがなかなか実現しない。i-Podのスティーブ・ジョブなどはいくら暗号化しても必ず破られるから、完全な暗号化技術が完成するのを待たずにダウンロード販売したらどうか?という立場でビジネスをして成功している。このような考え方は妥当といえるのではないか?大部分の市民はお金を出してコンテンツを買うことに異論はない。だから少数の不心得物が無料でコンテンツをサイトに出品したところで魅了は感じない。そのようなサイトはネットポリスに任せばよい。

 そうこうしている内に放送界の革新者である英国BBCがそのアーカイブを無料でダウンロードさせるという記事を見かけた。BBCにはすばらしいコンテンツが多い。NHKのBSなどでたびたび観ている。私は無料でとはいわない。リーゾナブルな価格ならば大いに利用させて欲しいと思う。 NHKもはやく決断して日本のコンテンツビジネスを活性化して欲しいものだ。NHKの発展のためにもきっとプラスになる。

 CELLコンピュータを使ったゲーム機PS3がいよいよ11月11日に発売される。はたして予定通り発売されるだろうか?
 ソニーの新しいプラットフォームCELLコンピュータシステムには期待が持てる。デモ機を見た人の話によるとCG画像がより自然で滑らかな動きになったそうだ。画像処理や音声処理などのリアルタイム処理に弱かった従来型のプラットフォームを棄てて、リアルタイム処理に強い分散処理型のものに創り変えた。高品質なインタラクティブなCG処理が魅力的な速度で提供される。それも5万円(PS3)というとんでもない安い価格でだ。10年ほど前ならば数億円出してももっと質の悪いものしか手に入らなかった。
 久多良木さんはCELLコンピュータをゲームマシンだけではなく、ユーザインタフェースが悪くて使いにくいデジタル家電を感覚的に容易に使えるようにするために使いたいといっている。どのようなインターフェースを見せてくれるだろうか?PS3よりもそちらの方が楽しみだ。

 この1から2年ほどの状況を見ていると、マルチメディアの分野では革新的な機能(コンセプト)を持った機器は生まれず、従来のコンセプトの中での改良、開発が殆どだ。一方、ネットワークサービスについてはWeb2.0と総称されるネットワーク関連技術がいろいろ面白いことをできるようにしている。ロングテールとかいう新しいビジネス種も活発化してきた。また、Google Earthという地球上のあらゆる箇所の衛星写真が誰でも見られるという楽しみも実現してくれた。
 新しいアプリケーションやサービス(新しい酒)はやはり新しいハードウエア(新しい皮袋)があって始めて実現されるという実感がある。Googleのサービスもインターネットというインフラやグリッドコンピュータなどのハードウエアが使えるようになって初めて実現したのだ。
 ソニーのCELLコンピュータというハードウエアはどのような革命を見せてくれるだろうか?

 次のマルチメディアライフはパソコン(Webサーバ、データベースサーバなど)、携帯端末(ケイタイ)、マルチメディア機器(デジカメ、PDA,、i-Podなど)の連携システムを個人が持ち、使いこなすライフスタイルではないか?パソコンとi-Podとの連携が意外に歓迎されたことを見ても、今後もやはりパソコンを個人のマルチメディアライフの中心に位置付けるのが良いと思う。携帯電話やPDA、i-Podをパソコンのように高機能化するのではなく、インターネットを通じてパソコン(自宅Webサーバ、データベースサーバなど)と連携するモバイル端末として性格を明確にするほうが使いやすいし、役に立つと思う。モブログでは既にケイタイから写真をWebサーバにアップロードして、ケイタイからサーバ(のデータベース)に保存された写真や記事を読むことができている。個人に閉じた世界でパーソナルデータベースとして使うこともできるし、インターネットからいろいろな人に見てもらうこともできる。私個人としては、自分のツールとしてそのようなシステムを使って、個人の知的生産性を高めることに興味がある。
 現状の問題としては携帯電話の画面がいかにも小さくて使いにくいことである

写真は朝日新聞デジタルニュースから引用させていただいた。
これは2006年CESで、マイクロソフトのビルゲイツ氏の講演の中で出てきたデジタルライフの具体的なイメージである。"空港などで携帯電話を電子テーブルに置くと、自宅のパソコンのデータベースの画面がプロジェクタに表示される"というデモである。この写真くらいの大きさの画面イメージは必要と思う。私としては電子テーブルなどを使わずにキャノンが開発中の超小型のマイクロスキャニングディスプレイを使えばよいと思う。希望としてはこれを携帯電話などのモバイル端末に組み込んでほしいと思うが、すぐにできなければ、独立タイプでもOKである。

 これからの高齢化、少子化社会では、いろいろな面で従来の社会システムを変革しないと活気のない社会になってしまう。たとえば、現在は車社会であり、車を利用するという前提で町作りがされているので、高齢者にとっては住みにくい状況になっている。バスを利用したいのだが、運行時間が不正確になりやすく、バス停での待ち時間が多くなり、必ずしも快適に利用できない。運行状況がリアルタイムで表示されておれば、バスが接近したときにバス停に出かければ、タイムリーにバスを使え、快適性は増すに違いない。

 たまたま、名古屋市交通局のWebサイトを見てみたら、さすが交通システムの先進都市の名古屋市だけのことはある、そのようなシステムが「市バス接近情報システム」としてすでに運用されていた。1分毎にバスの現在位置が表示されるので、バスの接近を確認してからバス停に出かけることができる。すばらしい。欲を言えば、表示方法を改善してほしい。1分毎にページ全体が再読み込みされてしまい、その度にページをスクロールしないとバスの位置が確認できないなど、まだまだ表示方法に改良の余地がある。しかしながら、少なくともバスを使いやすくする方向で研究開発が進んでいることがわかった。このような努力がなされれば、少子・高齢化社会になっても快適に生活をおくれるかもしれない。期待が湧いてきた。

 自宅サーバで、たとえば複数の遠隔地にいる家族の間のみで見るホームページを運用できれば大変に便利だ。遠隔地に出張している父親が子供の行動などを写真やビデオで見ることができれば、遠隔地に離れていることを忘れてしまうだろう。その場合そのホームページの内容は個人情報そのものであり、家族以外の人間に知られることは避けなければならない。Apacheの基本HTTP認証では万全なセキュリティは確保されておらず、そのため上記のような個人情報は載せられなくなり、あまり面白みの無いホームページになってしまう。

 最も安全度が高いやり方は、企業がイントラネットで使っているセキュリティ技術を利用する方法であろう。まず、SSLという公開鍵暗号化技術を使ってユーザの認証をする。次にVPN(Virtual Private Network)機能でWebデータを暗号化して送り出す。これなら安心して個人情報をホームページに載せられる。
 シャープからGalileoというホームサーバが2003年に発売されており、このようなセキュリティ技術を使っている。ただし、携帯電話デジカメで撮った写真をファイルサーバに送信したり、ファイルサーバに保存してある写真を閲覧するときなどに使っているようだ。Webサーバ機能を持ってはいるが、ホームぺージを非公開にするという場合には基本HTTP認証に限られる。ここにこそSSLやVPNを使って欲しかった。

 写真はGalileoの商品サイトから引用させていただきました。

 最近、私のマルチメディア機器が良く故障する。
 今年の夏が異常に暑かったので、故障が発生しやすかったのかもしれない。

 2ヶ月ほど前にノートパソコンのHDがクラッシュ(約2年弱使用)。
 次に、PDAのポインティング位置が短時間に大きくドリフトするようになった。たとえば、ページ送り用の▼をポインティングしても動作せず、ずれた場所を探してポインティングしなくはならなくなる(3年間弱使用、製造メーカはすでにPDAの発売を中止している)。
 次に、ケイタイの電源が入らなくなる(約1年間使用)。
 次に、ビデオカメラが結露しているというエラーメッセージが頻発する(4年8ヶ月使用)。 
 などである

 マルチメディア機器の耐用年数と言うのは経験的には、おおよそ2年から4年くらいだと思う。
 これほど寿命が短くてもユーザのクレームが大きな世論にならないのは何故か?
 性能が向上した新製品が次々に市場に投入されるので、多くのユーザは旧型機をすぐに使わなくなってしまうからか?

 玩具として好奇心の対象であった時代は終わり、仕事の道具になっている現在、もうすこし寿命が長くならないかと思う。最低5年くらいは安定して使えて欲しい。メーカにはもっと真剣に長寿命化に取り組んで欲しいものだ

 2004年4月22日のマルチメディア・ライフに「メール送信機能付きデジカメへの期待」を書いたが、その商品化を待ってはいられない。そこで、現状では、超望遠デジカメで撮った高品質の画像をモバイルパソコンを使ってミニSDカードに移して、ケイタイでメール送信(i-Shot)している。

 1)デジカメからパソコンへ画像ファイルをコピーする。
 2)パソコンで画像ファイル(250KB以下)をミニSDカードへコピーする。
 3)ケイタイにミニSDカードを挿入し、ミニSDカードの管理情報を更新してから、画像メモリへ画像ファイルを移動する。
 4)最後にi-shotでメール送信する。

 音楽、画像、映像などがアップできる掲示版とチャットを同時につかうとおもしろい効果が出る。
 kunolabsのコミュニティサイトでは、参加者は画面の左半分にチャット画面を、右半分にtboard掲示板の画面を開いてチャットをする。tboard(注1)は文章以外に音楽、画像、映像ファイルを簡単に貼り付けられる掲示板である。チャットの途中で話題にしたい音楽、画像、映像があれば即座に貼り付けて、チャットでそれを説明したり、相手と一緒に音楽を鑑賞して感想を述べあったりする。チャットが弾んでくる。

 要するにフリーで使える2本のソフトを自宅サーバにインストールして使っているだけなのだが、テレビ電話などと違い会話がゆっくり進むので独特の雰囲気が出てきて面白い。考える時間が持てるのもうれしい。 世の中、いろいろなコミュニケーションツールがあるが、テレビ電話ではない、このような友達との談話システム(会議システム)がもっとあっても良いと思う。

注1:1年ほど前には個人使用はフリーでダウンロードできた。現在はできないようだ。
   →http://www.bigcosmic.com/board/s_TBOARD.shtml

 10年以上もパソコンを使っていると、紙になかなか書かなくなってくる。ノート代わりにパソコンを使うわけである。気がついてみると、周りには紙の書類ファイルはほとんどなくなり、複数種類のメディア(HD、FD、ZIP、MO,CD-R,DVD-Rなど)の中に複数の形式のファイルが(乱雑に)分散して保存してある状態になっている

 メディアに保存してあるから大丈夫と思って安心していたらしっぺ返しを食う。メディアが破損して読めなくなる(FD、MO、HDなどで経験した)、メディア用のドライブがなくなってしまう(たとえばFD、MOドライブは、そのうち世の中から消えてしまうかもしれない)、保存していたファイル形式を読み出すアプリケーションが新しいWindowsのOSで使えなくなってしまう(文書作成用のクラリスワークスで経験した)など、10年単位で放っておくと読み出しができなくなる例が出てくる。

 適当な時間間隔でデータを新しいメジャーなメディアに移し替えたり、アプリケーションをメジャーなものに変更するなど保全作業が必須になる。筆者の場合、今でもWindows98パソコンが手元にあるのでクラリスワークスの文章はテキストファイルに変換できるが、図形情報はビットマップイメージとしてしか変換できなくなってしまった。

 情報をデータファイルのような生の形で保存しておくからそのようなトラブルが起こる。それらをデータファイルとして保存するのではなく知識としてまとめて紙の本にしておけば、データファイルはもう保存しておく必要はない。紙の寿命は数百年もある。情報化時代の現代においても紙の本という形が最も信頼にたる保存方式と思う。


投稿者 tosi : July 27, 2004 04:19 PM

 21世紀では物を買うことよりも、サービスや情報など形の無いものに出費することが多くなる。私の場合も電話やブロードバンドなどに出費する固定費が次第に増えている。今回IP電話を導入したのは、県外通話の電話料金を減らしたいためだったが、VoIPアダプタの利用料金が新たに固定費として追加されてしまった(通話料金は減った)。 不要な出費は減らしたい。今一番何とかならないか?と思っているのが一般電話料金である。


 この言葉は、ソニーの安藤社長が 2003 nternational CES で講演した時に使われた。しかし、私はそうであっては困るといいたい。
 ソニーが目指しているものは大変魅力的であり、是非実現してほしいと思うが、それが主役であっては人類は21世紀を乗り切れない。ブロードバンドを使って人々が交流し、問題を解決してゆく方向が主体にならなくてはいけない。21世紀には多くの人々はTVの前に座ってエンターテインメントを楽しむことよりも、人と人との交流を楽しむほうを選ぶという仮説を立ててみた。この仮説にたってホームサーバを考えてみたい。

 私は、常々これを疑問に思っている。
 現在の料金体系はランク別けはされているが、最低通信速度が保証されていないから問題が起こる。
 NTTに聞くと、「Bフレッツサービスは、ベストエフォート型のサービスであり、最低通信速度は保証しておりません」という決まり文句しか出てこない。
 今回、プロバイダが一歩踏み出してくれた。通信量制御ができるなら、最低通信速度の制御もできるのではないか? 是非、研究してほしい。これができればブロードバンドの将来は明るい。なぜなら、今までできなかったコンテンツの品質保証ができるからだ。ユーザ数もさらに増えるだろう。

 今までFTTHの通信速度低下の実態について議論してきた。
 ところが最近、違法大容量ファイル交換ユーザの通信量(=トラフィック)をプロバイダが制御し始めたことを知った(注1)。これをすれば、低い通信速度を正常に戻すことができる。BROBAも始めたようで、自宅の通信速度も最近改善された。当然のこととは言え、FTTHでありながら低通信速度に泣かされてきた者とっては朗報だ。
 気を付けねばならないことは、ひとりのユーザに制御がかかっても、別のユーザがまた始める可能性が高いことである。もぐらたたきを継続してもらわないと、標準的な通信速度を維持できない。
注1:AsahiパソコンNo.354(2004.03.01)号 P.16-17

 これはADSLの通信速度との比較で言っているもので、自宅から地域の電話局(Last One Mile)までの光通信速度のことである。そこから先はみな光回線になるわけだから、ADSLもFTTHも条件は同じである。いくらFTTHでLast One Mileが速くてもプロバイダの回線が混めば、総合速度が数100Kbpsの速度に落ちてしまう。しかし、マスコミがこれを取り上げることはほとんどないのでFTTHは速いという神話ができてしまった。

 私はBフレッツファミリー100で、プロバイダにBROBAを使っているが、午後8-10時のゴールデンタイムには1.5Mbpsでれば幸せというのが実態である。月毎の利用料金がBフレッツファミリー100の2倍もするベーシックでも同様のことが起こりうる。事実、ベーシックに契約している人(プロバイダは不明)がBNRスピードテストの掲示板で不満を述べている。

 FTTHの優越性はプロバイダーの専用回線などが混んでいない時には大きく、スピードテストの結果が20Mbpsになる場合もある。しかし、正直言ってこんなに速くても一般家庭の使用目的にはありがた味はない。「総合通信速度は最低3Mbpsを保証します」と言ってくれたほうがずっと価値が高いがそれはできないらしい。

 下りの通信速度は、FTTHといえどもプロバイダーや接続時間帯によって大きく変わり、常時2から3Mbps以上を得るにはNTTやプロバイダーと常に交渉する必要がある。一方、上りの通信速度についてはどうであろうか?これもなかなか厳しいのである。FTTHはADSLとは違い、上りと下りの速度は同じという契約になっている(注1)。ところが、実際に速度を測定してみると、上り速度は下り速度より常に低い。

 日曜日の午後9時ごろでは下りが1.5Mbpsの時に上りは300Kbpsから900Kbpsしかでない。これはBROBAも@Niftyも同様であった。速い通信速度が得られる昼間帯に、月曜日の午後1時20分にBRNスピードテストでBROBAについて計測してみた。下り速度約が20Mbpsでているときに上り速度は約2Mbpsであった。明らかに上りの速度は抑えてあり、契約違反である。
    
 Webサーバを運営しているユーザの場合、映像ファイル(Mpeg4相当)を載せていると、500Kbps-1Mbps程度の上り通信速度は欲しくなるが、なかなかこの速度が出ない。Webサーバを観てくれるコミュニティの仲間から、「映像が途切れるよ」とクレームがつくことがしばしばである。

 プロバイダとしてのBROBAに接続して映画などを観る時には、一般のインターネット回線を通らずCDN回線(注1)を通る。BROBAのCDNはNTT東日本・NTT西日本の地域IP網と直結しており、インターネット網とは異なる。このため、ブロードバンドスピードテスト(http://www.speedtest.jp/)
の結果とは無関係に、1.5Mbps(最高6Mbps)の映像が常に快適に鑑賞できる。実際に、スピードテスト結果が200kbpsであった時に1.5Mbpsで高品質な映像での映画鑑賞ができた。
 私の家の場合、午後8時から10時のゴールデンタイムにインターネット経由で1.5Mpbsの通信速度を安定に維持するのは難しいから、映画鑑賞にはCDN回線経由が必須である。FTTHだから映画鑑賞もらくらくというような短絡的な期待は禁物である。

 最近インターネットサイトの写真や映像の表示が時間帯によっては非常に遅くなっていると感じる。
 通信回線はBフレッツファミリー100で、2002年10月から利用している。プロバイダーはBROBAである。通信速度を計測(注1)してみると、ウィークデー(水曜日)の午前11時30分には約8Mbpsでているが、午後8時ー10時帯では1Mbps前後となり、深夜0時ー2時では200kbps-0kbpsになってしまう。BROBAの担当者の説明では、極端な速度低下は一部のヘビーユーザが大量のファイル転送をするのが原因とのこと。BNRスピードテストの掲示板にもそのような指摘がある(注2)。
 しかし20時ー22時での速度低下の原因はそれだけではなさそうだ。NTTやBROBAの回線能力がユーザ数に比べて低すぎるのではないか?そこで、通信網のどこが混んでいるのかを調べてみた。

 観たいTV番組などを電子番組表で自動予約しHDD(ハードディスク)に録画、蓄積してくれるHDDレコーダが売れている。「観たい時に観たいテレビが観られる」という長年の夢が一部実現できたのだから、人気が出て当然と思う。 このHDDレコーダをワイヤレスLANに繋いで、LAN上のパソコンから録画されたテレビ番組を観られるようにしたビデオサーバが商品化されている。これはまさに家電として販売されたホームサーバの最初の姿といえる。

 このホームサーバにゲートウェイ機能を持たせインターネットに接続して、
  ・外出先からケイタイなどを使って録画予約する
  ・録画したTV番組をMpeg4で圧縮してネットに送信し、外出先でパソコンでみる
 こんなライフスタイルが家電メーカから提案されている。しかし、私は後者に関してはやるべきでないと思う。確かに魅力的ではあるが、あまりにも個人に閉じた使い方でしかも多くのネットワーク資源を消費する。ネットワーク資源に十分な余裕があれば別だが、日本の基幹通信回線の余裕も少なくなっていると聞く(注1)(注2)。ネットワークの使い方としては最低限、社会性のある使い方というのを提唱したい。

 私としてはホームサーバをWebサーバとして使い、友人とのコミュニケーションまたは自己実現のために使うニーズも多いのではないかと思う。ホームサーバの有用な使い方に関する研究が必要である。

 マルチメディア・ライフでは楽しみの種は尽きない。
 この正月には家族の一人がパソコンを6年ぶりに更新したついでに、自宅内でワイヤレスLANを構築した。ワイヤレスカードは、IEEE802.11a仕様のWL54AG(NEC)を使った。通信速度は54Mbps。この結果、居間にモバイルノートパソコンを持ち込み、コタツに入ってストリーミング映画を見ることができるようになった。今年はBROBAから「冬のソナタ」20巻(1巻300円/1週間)が配信されているので、家族で楽しんで観ている。配信のビットレートは1.5Mbpsで十分楽しめる画質だ。まさに観たい時に観られるVOD(Video On Demand)が実現できたわけだ。
  いまままでは自宅内にISDNのケーブルを引き回していたが、このケーブルは5年で無用ということになった。NTTはISDNをもっと長く使いたかったのだろうが、YahooBBにADSLサービスを仕掛けられて短命に終わった。われわれ消費者も世の中の変化についてゆくことはなかなか大変だが、それなりに新しい楽しみが身近になってくる。

 最近話題のiTunesをインストールした。Apple社が今年の4月28日に米国で開始した音楽配信のためのプラットホームである(iTunesの音楽配信については注1を参照してください)。音楽配信はまだ米国内限定で、国境を越えた配信は許していないから、日本の音楽ファンにはまだありがたみはない。しかしiTunesをインストールすると米国の音楽専門サイトから1日24時間流している音楽を聴くことができる。Blues、ClassicRock、Classical、Country、Jazz,・・・、Foreign musicなどの無数の分野をカバーする多チャンネルで放送が聴け、しかもすべて無料である。
 今もMostlyClassical.comからBach-Ouvertureを聴きながらこの文章を書いている。電波によるラジオのようなノイズも、思考を邪魔するアナウンサの語りも無く快適である。こんな仕方で音楽を聞きながら同じパソコンで文章を推敲するなどは夢にも考えていなかった。目からうろこだ。常時接続ではこういうことができるのだ。Apple社に感謝しながらマルチメディア・ライフを満喫させていただいている。

 今回初めてインターネット(BROBA)で映画を観た。
 作品は「マレーナ」(モニカ・ベルッチ、ジュゼッペ・スルファーロ主演、2000年にイタリヤとアメリカが共同制作、上映時間は1時間30分)。イタリヤの小さな港町が舞台で、第2次世界大戦の開戦から敗戦までの混乱した時代を描いている。戦争に夫を取られた美しい人妻と思春期の男の子との話であった。モニカ・ベルッチの魅惑的な肢体が売りとなっているが、素朴な心打たれる作品である。
 注目すべきはこのような比較的新しい、話題の映画(アマゾンでDVDが3000円で売られている)がインターネットで観られるようになったことだ。会員は無料だ。BROBAのユーザがそれだけ増えたということであろう。時代は確実に進展している。
 つぎに、画質について触れてみる。
 最初は通信速度500kbpsで全画面表示(XGA:1024x768ピクセル)で観た。全般的に言えば、鑑賞に耐える品質であろう。動きの少ない大部分のシーンは(すこし画面が暗いが)十分きれいであったし、映像の途切れもまったく無かった。しかし、・・・

 @niftyが会員に限り無料で、ココログという名のWeblogサービスを12月から始めた。
 Movable Typeの作者が有料サイトサービス目的に改良したTypePadがベースになっている。TypePadの特徴はHTMLなどの専門知識が無くても、Web上に洗練されたデザインと機能を持つ自分のページを持てることだ。Weblogの仲間たちと双方向のコミュニケーションがしやすいし、ケイタイから文章や写真をアップすることもできる。 ココログは@niftyがやるだけに、さらに使いやすくする工夫がされているようだ。 はたして日本でも利用者が急増するだろうか?
  Weblogはページの構造が日記形式に特化されている。自由にページを構成できるわけではない。だから何か主張してゆこうというユーザ以外には使いにくいだろう。主張することが不得意な日本人にはあまり向いていない気もする。

 Weblogは、自分から情報発信して自分と同様な関心事を持つ人々と意見交換をする・・・そのための道具である(注記1)。ただそれだけなら従来型の掲示板でもできる。何が違うのか?
 Weblogには従来型の掲示板ではできないいろいろな仕掛けが用意されている。それが注目されているわけだ。たとえば、トラックバックという機能がある。発表者の記事がWeblogに発表されると、それに対して読者(読者もWeblogサイトを持っている必要があるが、・・・)は単にコメントを書き込む以外に、望めば自分のサイトやその記事を発表者のページに表示できるのである。
 だから、短いコメントでは伝わらない情報が簡単に発表者のページに集約される可能性があるわけである。

   注記1:Weblogにはいろいろな製品がある。私はMovable Typeを使った。


 トラックバックが有効に機能するためには、多くの人が自分自身のWeblogサイトを持つことが必要になる。私の場合は自分のサーバにWeblogをインストールしたが、すでにレンタルサーバがWeblogをサイト構築サービスをはじめている。まだ料金は高い(月間数千円)が、すぐに安くなるだろう。TypePadというサービスは簡単な操作でWeblogページを構築できるもので、ごく最近、日本でも@niftyがサービスを開始したらしい。
 Weblogユーザが今後増えるか?については、議論ツールとして広まるよりも、「単に使いやすいWebサイト構築ツール」として使われるようになるのではないか?いつものごとく、日本人は自分たちに都合の良いものに変えてしまうような気がする。ソニーもすでに何か考えているようである。

 マルチメディア・ライフを自ら体感するには、自宅にそれなりのコンピュータ利用、研究環境がほしい。そこで、ここ1年くらいは、自宅にLANでつながった数台のパソコン(種々のサーバ機能も)環境を構築してきた。kunolabsサイトを作り、その中に最近注目のコミュニケーションツールMovable Typeも組み込んだ。独学の身ではあるが、世の中には親切な人がいるもので、ネット検索、テーマ別のメーリングリストなどで相当な指導が得られている。ボランティアの人々に感謝するとともに、いつかは自分も相当なボランティア活動ができたらと思う。

pc.jpg

 さて、私の最初の興味はどのようなパソコン環境があったら、多くの人がこれを自分の体の一部のように使うだろうか?という点にある。現在のWindowsのような環境はとてもそのようなものではない。
 ひとつのイメージとしては、Webサイトのポータルサイトのようなものである。個人がしたいことが個人のポータルサイトに集約されていて、クリックでそれらを簡単に使える。最近の情報ではマイクロソフトが次のOSでそのような環境を実現したいらしい。当然の方向性であると思う。

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